- てんじょう
- I
てんじょう【典常】模範とすべき不変の道。IIてんじょう【天上】(1)空。 空の上。 天。
「~の音楽」
(2)天に上ること。 また, 死ぬこと。 昇天。「細き長き物の~するを見たりき/妾の半生涯(英子)」「親の~し給ひてのち/宇津保(俊蔭)」
(3)仏教で, 天人の世界。 天道。 天上界。→ 天→ 六道(4)程度が最もはなはだしいこと。 最高。「あほらしいの~といふもの/文明開化(祐一)」
(5)二階。「~へ上がつて寝ますべい/滑稽本・膝栗毛2」
~天下((テンジヨウテンゲ))唯我独尊(ユイガドクソン)〔仏〕〔釈迦が誕生した時, 四方に七歩ずつ歩み, 右手で天を, 左手で地を指して唱えたという言葉〕宇宙の中で我より尊いものはない。 てんじょうてんがゆいがどくそん。 誕生偈(タンジヨウゲ)。IIIてんじょう【天井】(1)部屋の上部を限る面。 屋根裏や上の階の床下を隠すためや, ちりよけ・保温のために板などを張る。 組入(クミイレ)天井・格(ゴウ)天井・竿縁(サオブチ)天井・鏡(カガミ)天井などがある。(2)物の内部の, 一番高いところ。「箱の~に穴をあける」
(3)物価や相場の一番高いところ。⇔ 底「~を突く」~の節穴(フシアナ)を数える何もすることがなく退屈なさま。~を見・せる〔人をあおむけに倒す意から〕苦しめる。IV「お袋に~・せられたな/滑稽本・浮世風呂 1」
てんじょう【天壌】天と地。 天地。V「~の隔たり」
てんじょう【殿上】(1)宮殿・殿堂の内部。(2)宮中。 また, 禁中。(3)清涼殿の殿上の間。 また, 紫宸殿のうち。 上。(4)清涼殿の殿上の間に昇ること。 また, それを許されること。「これかれぞ~などもせねば/蜻蛉(上)」
(5)「殿上人」の略。VI「殿を始め奉りて~と地下と皆参りぬ/枕草子(二四二・春曙抄)」
てんじょう【添乗】他の人に付き添って乗り物に乗ること。 特に, 旅行社の者が団体旅行などに付き添うこと。VIIてんじょう【点定】(1)指定すること。(2)中世, 荘園領主・地頭などが, 他人の財産を実力で差し押さえる行為。VIIIてんじょう【纏繞】まといつくこと。 からまりついて邪魔をすること。IX「筆端に~して, 厭ふべき拘束を加へようとするであらう/渋江抽斎(鴎外)」
てんじょう【転乗】他の乗り物に乗りかえること。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.